特進コースは、名古屋大学・三重大学を中心とした国公立大学や難関私立大学の現役合格を目指します。 学力の養成はもちろんのことですが、学びの持続性を重視し、卒業後の進路や社会に出ても学び続ける生徒を育成します。
今後の社会変化に対応して学びを持続させるには、「知識」や「技能を身に付けている」だけでは対応できません。それらをベースとしながらフル活用する、「知恵を絞る」ことが大切だと考えています。どのような状況下に置かれても固定観念にとらわれず、自ら考え、自分なりの答えを出す生徒を育てます。
「グローバル」というと英語教育だけが取り上げられがちですが、ステップとしては、文化理解・他者理解も必要です。そして、言語や文化のみではなく、ダイバーシティへと視野を広げれば、日常生活の中でこそ養われていくと考えています。いかなる状況においても周囲の他者を思いやり、「多様な社会の繋がりの中での自分」という考え方を大切にする生徒を育てます。
よく、「成功体験を積むことが大事」という言葉を耳にしますが、成功の裏には数多くの試行錯誤と失敗があるはずです。「いい加減」「さぼる」などは許しませんが、それ以外に関しては、大変なことに挑戦し、どんどん失敗してほしいと思います。「成功」の定義は難しいですが、学校生活を通じて、必ず生徒たちの頭に、体に、心に残る教育活動を展開します。
一方的な講義型の授業だけではなく、各教科の「主体的・対話的で深い学び」を通じて知識や技能を習得し、それらを教育活動の中で活用することで「何ができるようになったか」という成長を実感します。
身に付けた知識や技能を基にして、「Society 5.0」や「新型コロナウィルス感染症」など、未知の世界にあっても「知識や技能をどう使うか」という力を磨きます。 また、自らの興味関心に基づいて課題を設定し、論理的な根拠を持って意見を表現する力を磨き、3年次には卒業論文を執筆します。
アクティブ・ラーニング型授業を通じて、日常的に主体性・多様性・協働性を身に付けます。また、積極的に学外へ飛び出し、地域社会のために自分たちに何ができるか、地域の方と実際に協働させていただき、頭と心と体に残る教育活動を実践します。
皆さんは「平均値」と「中央値」の違いを知っているでしょうか? 現代では、様々なことが数値やデータに基づいて動いています。1年次の「データサイエンス」の授業では、データに基づく客観的な分析力、思考力、判断力を養います。そして2年生以降は、そのスキルをもとに、自らの興味関心に基づいてデータを収集し、分析を行い、問題解決について考え、行動することに結び付けます。
特進コースでは、新型コロナウイルス感染拡大による臨時休校期間においても、オンラインで授業やホームルームなどを行い、様々なことにチャレンジしてきました。例えば「地域貢献」をテーマに、地域の高齢者の方へ手作りマスクとメッセージカードの配布を行ったり、鈴鹿市の飲食店を応援するプロジェクトにも参加してきました。コースのコンセプトにもあるように、困難な状況下においても「知恵を絞り」「他者と協働し」新しい学校生活をスタートさせています。
これからの社会はどう変わるかわからない。
他人事のように言われていたことが、新型コロナウィルス感染の拡大により、社会も生徒も教師も、いきなり現実になりました。答えが分からない中で「考える」「やってみる」「協働する」ことの大切さを、いまさらながら痛感しました。数値で見える学力だけではなく、数値では見えない「能力・スキル」も身に付ける指導を行い、生徒を育てていきます。
特進コース主任 伊藤武摩