学校長挨拶
学校法人 鈴鹿享栄学園
鈴鹿中等教育学校
校長 渡辺 久孝
ボランティア活動を楽しもう ~生徒の心意気に感動~
本校は、生徒に井の中の蛙とならず広く世の中の在り様を知り、社会性を少しでも養ってもらおうと願って、学校の外での活動を奨励しています。例えば、各種コンテストや資格取得検定への挑戦、ボランティア活動などです。校外の同年代の中高生あるいは大人との触れ合いによって何かしら気づきを得て、刺激を受けたり学んだりすることで、自己を深く見つめるきっかけができ、さらなる成長へとつながると考えます。
昨年度(令和5年度)、4年生は学年の取組としても、ボランティア活動を大いに奨励し、多くの生徒がそれに応え様々なボランティア活動に主体的に参加しました。学年の生徒数121名の内、72名が少なくとも1回は参加し、延べ参加人数356名ですから、1人あたり平均して5回参加した計算になります。延べ参加日数が75日でしたから、年間52週の内、考査期間中などを除くとほぼ毎週土曜日、日曜日に誰かが参加していると言っても過言ではありません。
参加回数が一番多かった生徒が35回、次に、28回、25回、21回と続きます。
活動内容は、ボッチャなど障がい者スポーツの練習や試合運営の手伝い、子どもの学習や農業体験の支援や子ども食堂運営、海岸清掃活動、スポーツイベント運営、地域のまつり運営、子どものキャンプの手伝いなど多岐にわたっています。
数多くボランティア活動に参加した生徒の話を聞くと、人の役に立ち喜んでもらえる、子どもが慕ってくれる、子どもといっしょに過ごして楽しい、運営者に次回もとあてにされる、お手伝いなりに達成感を味わえるなど実に生き生きとした表情で喜びを語ってくれました。私は、このような生徒の心意気に心から敬意を表するとともに誇りに思います。
(令和6年6月)
青春を心から楽しもう ~文化祭で見せた生徒の底力~
生徒が学校生活でもっとも楽しみにしている行事のひとつは文化祭です。本校では鈴青祭(れいせいさい)文化の部と言いますが、中高一貫校の利点を活かした本校ならではの心から楽しめる学園祭です。
昨年度の様子を少し紹介します。1日目は、イスのサンケイホールでのステージ発表です。ミュージカル仕立ての英語劇、クイズ大会、ダンス、講談、吹奏楽、科学ショー、リアプロジェクション式3Dライブ(映像を透明フィルムに投影して、目の前で実際に踊っているかのようにキャラクターを立体的に見せる映像方式)など実に多彩な出し物でした。
一生懸命に演じ、真剣に取り組む生徒に対して、見る側の生徒は惜しまず声援を送ります。まさに一体となって盛り上げ、皆で心から楽しみました。とりわけ、コロナ禍明けで、しっかり充電された昨年度のステージは本校生徒の底力を強く感じさせるものでした。
2日目は、学校において、学年、クラス、有志などの出し物を楽しみました。ダンス、バンド、劇、模擬店、吹奏楽部のミニコンサート、美術展、放送部ライブ、巨大迷路、ボッチャ等様々。加えてキッチンカーにも参加してもらいました。
このような活動をリードするのは生徒会執行部と有志が集まる実行委員がダイナミックに活躍し、その力が全校に波及していきました。生徒の皆さんが主体的に取り組み、楽しんでいる表情を見ると、とても幸せな気持ちになります。
(令和6年5月)
6年間の継続は力なり~英語の力を楽しくつけよう~
鈴鹿中等教育学校は、従来から数学に力を入れてきました。それに加えて、近年はとりわけ英語にも相当の力を入れています。英語は4技能をバランスよく指導することで、理系文系を問わず大学入試に向けた力を身に着けるのはもちろん、自身が取り組んでいることを英語で表現するプレゼンテーション力の育成も合わせて重視しているところです。生徒はそのような活動に主体的に楽しんで取り組んでいます。
前期課程においては、英語に関する授業時間数が標準の倍近くあること、そして、その内2時間は、ネイティブ(本校3名のネイティブスタッフに加え、ベルリッツとの連携)による授業であること、また、オンライン英会話も取り入れていることなど、本校独自の教育活動を進めています。さらには、3年次にはシンガポール研修(3泊4日)、セブ島での英語合宿(2週間)に全員で参加します。そして、希望者が行くオーストラリア他の語学研修参加を奨励しています。
一方、帰国児童・生徒や幼いころから英語に力を入れていたお子さんが折角身につけた英語力を維持向上させたいという願いがあることから、その受け皿として、SGSS(Suzuka Global Students Society)の活動を設けています。このSGSSの活動を中心となって熱心に指導・支援をしているオレイア先生のSGSSの紹介が次の通りです。
Suzuka Secondary School
Suzuka Global Students Society (SGSS)
All about SGSS
Suzuka Global Students Society, known as SGSS, is a group of volunteer students from 1st to 5th Grade who are enthusiastic about learning and improving their English skills. With 29 active members this year, SGSS comprises students with EIKEN Pre-2 or higher level, returning Japanese students who studied overseas, and children whose one or both parents are from an English-speaking country.
Suzuka Secondary School aims to be a meeting place for students who want to be good at, are already skilled, and still plan to be more proficient in English. The primary objective of SGSS is to provide an enjoyable consolidating opportunity for the student body to learn and practice English and enhance awareness about the importance of the English language as a tool for global communication.
One of their major projects is to write and publish The Suzuka Times, the official ESL publication of Suzuka Secondary School. SGSS members attend online and on-campus seminar workshops on journalism. Other members join speech contests at the school and prefectural levels. SGSS also takes charge of English events and activities.
Indeed, SGSS plays an essential role in molding Suzuka students to become active members of the global community.
ご覧のように、一定の英語の力があり、かつ希望する生徒が行なう活動で、現在は主に、英字新聞The Suzuka Timesの作成に熱心に取り組んでおり、これまで3号発行しました。生徒は自ら学校行事等について書いた記事の英語表現についてオレイア先生とマン・ツー・マンで対話をし、より英字新聞の記事らしくしています。います。その過程で、話すことに自信を深めながら、楽しんで活動をしています。他には、校内外の英語スピーチコンテストや学校説明会等でも大活躍しています。
ちなみに、本校は、英語検定を奨励しておりますが、毎年入学時に準1級や2級など既に取得した生徒が若干名います。とはいえ、ほとんどの1年生は5級程度からチャレンジしていきます。結果、ここ数年、3年生終了時に、準2級が45%程度、そして、昨年度は、準1級の取得者が、5年生(現6年生)で5名、学校全体で12名いました。その多くが本校に入学してから努力し続けた成果であり、まさに継続は力なり、中高一貫6年制の良いところです。実は、まだまだ目標とするところまで達していませんが、今後なお一層高みを目指す生徒の頑張りを期待しています。
なお、本校では、入学試験C日程で、「英語特別入試」を設け、英語に自信とやる気のある人のチャレンジを歓迎しています。
少しでも早く新型コロナが終息し、計画通り海外研修が実施できることを生徒と共に心から願っています。
(令和4年11月)
~今一番おもしろく期待される学校~
さて、鈴鹿中等教育学校での6年間は、心身共に驚くほど成長し、将来の人生に少なからず影響する礎を築く尊い期間です。本校は、6年制の特長を活かした教育を実践し、常に高みを目指して奮闘中で、東海地方で今一番おもしろく期待できる学校だと評価されています。
本校は、「主体性ある自由な人」の育成を目指しており、自由な本校の雰囲気の中で、授業や様々なプログラムを提供します。生徒諸君は、その機会を活用し、主体的に打ち込めることを探し、探究していきます。その中で、将来なりたい自分を目標に、確かな学力と豊かな人間性を磨いていきます。そのプロセスで、支えてくれるのは、本校が誇る素敵な仲間であり、熱心でやさしい先生方です。そして、本校の教育活動を支えるEMCをはじめ充実したICT機器、8台のディスプレイが設置されたアコール、コンビニなどすばらしい教育環境があります。
皆さんの伸びしろは、自分で限界を引かない限り、無限です。皆さん一人ひとりが必ず持っている潜在的な能力を鈴鹿中等教育学校でしっかりと開花させましょう。
(令和4年5月)
~抜群の教育環境 EMC~
クイズです。47,007冊、466点。この数字は何でしょう。
実は、鈴鹿中等教育学校の図書館は情報メディア教育センター(EMC)と言いまして、5年前に新たに建設されました。47,007冊は現在の蔵書数です。冊数は県内トップクラスですし、その大半が真新しく、中学生から気軽に楽しんで読める本が多いのが特徴です。
このEMCは、静かに読書するブックラウンジと様々な活動をするスペースが共存しています。扉をつけずオープンな環境で入りやすい雰囲気のブックラウンジ、LCホール(200名程度が収容でき、講演会や学年集会などに使用)、グループスタディルーム(5室:少人数で話し合ったり学べる)、アゴラ(2室:一斉授業とグループ活動に即座に切り替えることができる)、メディアブース(DVDが鑑賞できる)、クイズの466点は、最新作も含む鑑賞できるDVDの数です。他に、サイレントスタディスペース(自習室)やスクールカウンセラーが毎日常駐する教育相談室などがあります。また、貸し出し用のパソコンも用意されていますし、各部屋には大きなディスプレイを設置しています。放課後は、読書、自習、話し合いや勉強する生徒でいっぱいになります。
さらに、スタッフの皆さんは、時機ごとに手に取ってみようかなと思わせる特集コーナーやレイアウトの工夫をしているのをはじめ、やさしくて親切ですので、多くの生徒に活用され大変好評です。
EMCは、中学校高等学校レベルでは、全国にもまれな優れた施設であり、「本校が選ばれる9つの理由」の一つです。是非、一度自分の目で確かめてください。
(令和4年4月)
~コロナ禍にあって~
新型コロナウィルスへの対応に、感染リスクの中で身も心も削って人々の命と健康を守っておられる医療従事者の皆様に心より感謝申し上げるとともに敬意を表します。ご家族のご心労も大変なものだと思います。
また、エッセンシャルワーカーの皆様もしっかりと社会を支えていただき感謝申し上げます。
本校の保護者には医療従事者も比較的多く、学校に対するご配慮やご助言をいただき誠にありがとうございます。学校としては、ご家庭と連携して、生徒・教職員が行うべきことの徹底に努めています。今や誰が感染してもおかしくない状況ですが、濃厚接触者となった生徒も含め何名かいて状況に応じた対応をしております。基本的には、生徒全体の安全に必要な情報は知らせますが、当該生徒については、学年等個人が推定される情報は知らせていません。その上で、生徒には、SNS等で憶測等書くことが思いもかけず誹謗中傷につながることもあるので一切書かないように都度注意をし生徒もきちんと守ってくれています。
本校生徒の中には将来、医師、薬剤師、看護師等医療従事者になって社会に貢献したいという志を抱いている生徒が多くいます。このコロナ禍だからこそ医療従事者であることの意義と厳しさをニュース等で学びつつあると思います。また、本校の医系進学者育成プログラムの一環として、いずれ直接関係者のこの間のご苦労話を伺う機会があると思いますが、生徒諸君には知識面だけでなく倫理観、使命感など多くのことを学びながら、自分と向き合い医療従事者になる覚悟を持てるかどうかを見極めてほしいと思います。
また、医療従事者に限らず、人々が日常の当たり前と思っている生活がエッセンシャルワーカーのお陰で成り立っていること、社会の様々な職業が社会にはなくてはならない尊いものであることを改めて認識したところです。
現在、本校におけるキャリア教育は、将来の生きる糧を得るということとともに自らの生きがいや社会に貢献するという志を育むことに視点を持って、6年間発達段階に応じて体系的に取り組んでいますが、より一層中高一貫校としての強みを生かして進化させていきたいと考えています。
コロナ禍にあって、生徒は、日々様々なストレスと戦っているところですが、一方、例えば、鈴青祭(文化祭)において、コロナ禍で校外の施設を使えず校内で行わざるをえなくなった際に、生徒会は、密を避けながらもこれまで課題であった前期課程(中学生)のステージ発表枠を拡大するなど、困難を逆手に取ったところに本校生徒のたくましさと頼もしさを感じました。
現在、ようやくワクチンの摂取が始まりました。一日も早く生徒が思い切り楽しく語り合ったり、海外研修で学べる日々が来ることを心から願っています。
(令和3年5月)
~生徒の主体的な活動が真の学びにそして成長へ その2~
前回、鈴鹿中等教育学校は、新たな価値の創造を目指して改革を進めていますと述べました。
その1つが生徒の主体的な活動の奨励として、①学校行事における生徒の活躍、②生徒が研究や社会貢献など主体的にしたいことを学園が経済的にも支援。③生徒会の活性化、と3点本校独自の取組をご紹介しました。
今回は、その内の②について、生徒諸君がすばらしい成果を出してくれましたのでご紹介します。それは、鈴鹿中学・高等学校SOMという2年生から5年生までの26名のグループの活動です。伊勢湾の海岸清掃活動を毎月1回程度、本校生のみならず広く市民に呼びかけて行うことを基本とし、メンバーが自ら製作した伊勢湾に棲む海洋生物のロボット(現在10体)をプールで泳がせて、幼稚園児や小学生にやさしく親しみやすく環境保護の大切さを啓発しています。中心メンバーは2年生の時から活動を始め、4年目(5年生)の今年は、彼らが主体的に広く校外の自然保護活動をしている方々と協働したり、全国レベルのコンクールにいくつか積極的に応募するなど発展的な活動となりました。
結果、高校生の環境保護活動を奨励している第8回(令和元年度)イオン・エコワングランプリで、内閣総理大臣賞(1位)に選ばれ、ベストプレゼンテーションもダブル受賞しました。また、手作り作品とその活動を対象とした第30回(令和元年度)日本ホビー大賞で文部科学大臣賞(1位)を受賞しました。
今や彼らは、SDGs(持続可能な開発目標)の理念に共感し、卒業後も大学や社会で何らかの活動を継続していくものと思います。
彼らの行動は、本校生に限らず全国の高校生にとって、大いに励みや刺激になることだと思います。初めは1人の生徒が、自分が好きなこと興味あることにあるいは大事にしたいことに、ただひたすら夢中になることから始まり、やがて仲間ができ、試行錯誤の中から活動内容が進化し、活動の輪が広がりネットワークとなり、互いに協働し切磋琢磨し、ひいては社会に貢献していく活動であると思います。
賞をいただくいただかないは問題ではなく、生徒が主体的にチャレンジし、小さな達成感を積み重ねていくことで自信となり、将来の大きな力となっていくことはとても素敵なことだし大事なことだと思います。SOMに限らず5年生を中心に各学年で取り組んでいる本校の状況に、私としては誇りであり、喜びであり楽しみです。
【参考】
第8回イオン・エコワングランプリ http://www.eco-1-gp.jp/winner08.html
第30回日本ホビー大賞 https://hobby.or.jp/hobbyaward/
(令和2年4月)
~生徒の主体的な活動が真の学びにそして成長へ~
年号が新しくなった令和元年に、鈴鹿中等教育学校は、1年生から3年生まで揃ったことに伴い鈴鹿中学校がなくなり、鈴鹿中等教育学校前期課程となります。残る3学年、つまり現在の鈴鹿高等学校(中高一貫)は、6年生まで揃う令和4年度をもって後期課程が成立し、鈴鹿中等教育学校が完成することになります。
鈴鹿中等教育学校は、2年前に高みを目指して生まれ変わろうとし、精力的に様々な改革に取り組んでいます。その精神はこれまでの鈴鹿中学校・高等学校の長所は継承し、新たな価値の創造を目指して改革を進めています。
その1つが生徒の主体的な活動の奨励です。本校独自の取組をご紹介します。
① 学校行事における生徒の活躍です。入学式や卒業式など様々な場面で生徒が進行を務めています。
② 生徒が研究や社会貢献など主体的にしたいことを、審査の上20万円(上限)を数グループに経済的支援する「ときめきサポート事業」があります。現在、伊勢湾の海岸清掃活動を定期的に行ったり、子どもに自ら作製した魚のロボットを使ってやさしく環境の大切さを啓発しているグループSOMや県内の中高生に呼びかけて様々な課題を話し合う機会を設けて行動につなげようとしているグループなどあり、その活動内容は年を重ねて進化しています。毎年度末には、報告会をして、後輩に引き継いでいます。
③ 生徒会の活性化です。生徒会が最大のイベントである鈴青祭(文化祭・体育祭)に全力をあげて取り組み、年々その内容が進化しています。他に、生徒会執行部が全校生徒の学校への要望を集約し、学校に伝えます。学校は、その要望の内容や事情そして実現の可能性について議論し、執行部と話し合います。学校の教育方針に関係することや相当の予算が必要な要望もありますので、すぐできること、できないこと、実現には時間が必要なことなどありますが、執行部の生徒が生徒全体の声を受け止め、きちんと学校に伝え、それに対し学校も真摯に受け止め丁寧に説明することで、実現すること、例え実現できないことでも教育的意味や事情そして学校の状況等互いに理解を深める良い機会になっていると思います。
この数年、生徒心得などの内容について、生徒会が要望したことで実現したことがありますが、生徒自身が要望する権利を履行することで自らの行動に責任を持ちより良い学校を自ら作っていこうとする意識や行動につながることを期待しています。
いずれにせよ生徒諸君は、主体的に思考し行動することが本質的な意味での楽しさにつながり、様々な困難を乗り越える力を発揮します。また、生徒一人ひとりが有する未知の可能性を切り拓きすばらしい変容を遂げることを大いに期待しています。
(令和元年5月1日)
~与えられるものは有限、自ら求めるものは無限 ~主体的な学びを~
少子化の中で、より一層地域の人々に真に必要とされる学校づくりを目指して、平成29年度、鈴鹿中等教育学校が設置されました。30有余年の歴史の鈴鹿中学校・高等学校の良い所は継承し、至らなかった点を改善し、カリキュラム等大きな枠組みを改革するものです。元気で明るい1年生を迎えグローバル教育や課題探究などを推進しています。これに合わせて、情報メディア教育センターや武道館の新設、トイレのウォシュレット化、特別教室の改修が完了し、さらに春休みにかけて昼食を提供しコンビニを併設するイートインコーナー新設や本館改修の工事が計画されるなど劇的に教育環境の整備が行われ、新たな中高一貫教育校の出発です。
昨年度、中等教育学校のコンセプトの先取りと言う形で3年生(現4年生)が、パイオニアとして課題探究に取り組みました。これは、生徒が主体的な学びをすることで学びの楽しさや達成感を経験してもらおうとするものです。
具体的には、生徒一人ひとりが1年をかけて、関心のあるテーマを選び、仮説を立て、その仮説を検証し、結果や新たな課題の発見などをパワーポイントで発表します。平素は仲間同士で切磋琢磨し改善を加えていきます、夏休みの学習合宿で京都大学の学生や院生10数名に参加してもらって、各自のテーマについてアドバイスをいただきました。今年も同様の取り組みを3年生が精力的に取り組んでいます。また、この課題探究の他に、有志数グループが「ときめきサポート事業」を利用して、伊勢湾の環境保全活動や認知症をテーマにやさしい社会づくりなどに取り組んでいます。これらは、校内にとどまらず他校生や地域の人々にも呼びかけ活動の幅を広げている意欲的なもので、私としても敬意を表するものです。
さて、冬季オリンピックにおける日本選手の見事な活躍は国民に大きな感動を与えてくれました。スピードスケート女子500メートルで金メダルを獲得した小平奈緒選手が「与えられるものは有限、自ら求めるものは無限」と語っていたように、主体的な学びをすることから学びの楽しさや達成感を味わった生徒は、必ず自らの潜在能力を開花するものと確信しております。生徒諸君の成長を楽しみにしています。
(平成30年2月)
~変わろうとしている学校が今一番おもしろい~
平成29年4月、鈴鹿中等教育学校が誕生し、1学期を終えました。中高一貫教育の特長を発揮し、国の教育改革にいち早く対応すべく順調な第一歩を踏み出しました。何より、中等教育学校1期生である1年生が元気に明るく楽しんで学校に来る様子がそれを物語っていると思います。
グローバル人材の育成を目指し推進している取組の2点をご紹介します。
1つ目は、コミュニケーションツールである英語力の強化に力を入れています。英語の授業時間数増(公立の1.5倍)、ネイティブによる授業(専任教員の配置、英会話指導に定評のあるBerlitzとの提携による少人数指導)を初め、English Village訪問やオンライン英会話など生徒諸君は入学早々から様々な機会で英語に触れています。これら日常の取り組みを将来の複数回の海外研修につなげていきます。さらに、国際理解教育を加え万全なものにしていきます。
2つ目は、探究活動です。これは昨年度3年生が先行実施し大成功した取り組みです。生徒一人ひとりが興味関心のあるテーマを選んで、仮説を立て、それを実証したり新たな課題を見つけたりする活動です。年2回のパワーポイントを用いての発表や要点を本にまとめましたが、この間、生徒同士で叱咤激励し合ったり、京都大学の院生や学生から助言をいただいたりとプロセスにおいても大きな学びとなりました。これを中等教育学校においては英語で発表し、海外の生徒や学生と交流することを目標としています。
これらの教育活動に加え、新しいタイプの図書館である情報メディア教育センターの新設、実習教室の改修やトイレの快適化など学校環境の整備・充実を行い学校教育改革の後押しをしています。
とにかく、教職員一丸となって、改革に取り組んでいる鈴鹿中等教育学校は今東海地方で一番おもしろい学校だと自負しておりますし、確かに各方面からのご期待をひしひしと感じさせていただいているところです。是非とも、在校生や保護者の皆様の声を聞いていただくとともに、学校説明会等本校をお訪ねいただき直にお確かめくださいますようお願いいたします。
(平成29年8月)
~私立学校審議会 鈴鹿中等教育学校設置承認される~
鈴鹿中等教育学校の設置に関して、現在認可申請中ですが、8月2日に行われた平成28年度私立学校審議会におきまして承認していただきました。正式認可までは、現在建築中の図書館など施設等の検査を待つことになっています。
さて、我が国は、予見の困難な時代にあって、教育は、十分な知識・技能を身に付け、これらを基盤にして、一つに定まらない問題に自ら解を見出していく思考力・判断力・表現力等の能力、そしてこれらの基になる主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度を身に付けるべく教育改革を進めることとしています。
それを受け、本校は、これまで以上に中高一貫教育の特長を発揮し、高みを目指して飛躍しなお一層地域の方々から信頼され必要とされる学校とするため、これまでの併設型中高一貫教育校から、県内初の中等教育学校を平成29年4月に設置することを計画しました。そこで、本年5月に三重県に正式に設置認可の申請を行い、8月2日に開かれた私立学校審議会において了承されました。あとは新図書館等の施設の検査を受け、年度内の許可される見込みです。
教育改革にいち早く対応できるのは、私立中高一貫教育校の強みとしているところです。とりわけ、県内初のいわゆる完全中高一貫教育校である中等教育学校になることにより、柔軟なカリキュラム編成や6年間の一層洗練された教育内容の提供が可能となること等は本校の特長になると確信しています。30年間で培った他校にない本校ならではの良さは継承しつつも大きな改革を進める本校に是非ご期待ください。
中等教育学校の具体につきましては、本校ホームパージに順次掲載してまいりますのでご覧ください。
(平成28年8月)
~創立30周年を機に高みを目指して新たなスタート~
本校は、創立30周年を迎えることができました。この機に改めまして、これまで情熱を注がれた先生方と現在社会で活躍されている卒業生の皆様に敬意を表するとともに、これまで本校を支えていただきました全ての皆様に心より感謝申し上げます。
つきましては、創立30周年記念行事を平成28年11月12日(土)に、鈴鹿市民会館で開催いたしますので大勢の皆様のご出席を心より願っております。
さて、本校は、年々改善すべく教職員一丸となって教育活動に取り組んでいるところですが、それをうまくお伝えできていなかったことを反省しております。そこで、本年度から、学校が生徒諸君や保護者の皆様へのお約束として「平成28年度教育目標・重点行動計画」を策定し、具体的な目標や取組内容を公表することにより、より一層学校としてしっかり覚悟を持って取り組んでまいります。
本年度の改革の中でもっともお伝えしたいことは、鈴鹿中等教育学校の平成29年度4月設置計画です。これは、他校にない本校ならでは特長は継承しつつも、より一層高みを目指して改革を行い、本校がより魅力ある学校として進化するために行なうものです。また、中等教育学校にすることによる教育内容の向上に連動し、新しいタイプの図書館や武道場の建設をはじめ、ICT機器の充実、トイレの快適化などを行います。
そこで、5月末に、三重県に中等教育学校設置の認可申請を行ったところです。また、図書館等の工事も始まったところです。今後の推移やその具体につきましては、ホームページで順次お知らせいたしますのでご期待ください。
(平成28年5月)
~校長就任のごあいさつ~
平成27年4月から、校長を拝命いたしました渡辺久孝と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 グローバル化や情報化が年々急速に進むなど変化が激しく先行き不透明な今日の社会において、多様な課題に対応することができる確かな学力、社会に貢献するという高い志と豊かな人間性を兼ね備えた人材を育み社会に送り出すことが六年制の特長を活かした教育活動を行う鈴鹿中学校・高等学校の使命だと考えています。 生徒一人ひとりは誰もが潜在的な力を有し無限の可能性があります。中学から高校にかけての6年間は、心身が著しく成長し、その後の人生を左右する礎となるとても貴重な時期です。 そのかけがいのない時間において、日々の授業を中心とした学習は言うまでもなく、クラブ活動等何か夢中になることなどを通じて、個性あふれる仲間や教育愛に溢れる先生方とともに、考え、語り、喜び、悩み、感動しながら成長することができます。 本校は、今年、創立30年目を迎えたばかりの若い学校ではありますが、本校を卒業し社会で活躍している先輩方は、本校で学んだこと、経験したことが、自身の人格形成の礎となった充実した時期であり、生涯にわたるかけがいのない仲間を得ることができた至福の6年間であったと、振り返って認識しています。 私たち教職員一同は、子ども達にとって貴重な時間をともに過ごせることに責任感と緊張感を持って、また、幸せを感じて、日々の実践を行い、今後とも、地域の人々に愛され必要とされる学校となるよう全力を尽くすことをお約束いたします。
(平成27年4月)